【古典勉強法】大学受験で古典を得点源にする勉強方法を4ステップで徹底解説
「これから古典を勉強したいけど何から手を付けたらいいのかわからない」
「古典を必死に勉強しているのになかなか成績が上がらない」
「古典」は多くの受験生が苦手意識を持っている科目です。勉強方法がわからず、いくら勉強しても成績が上がらない人も多数いると思います。
しかし、「古典」という科目はしっかりとしたステップで学習を積み重ねれば、安定して点数が取れる科目なのです。
この記事では、高3の夏休みから勉強を始め、半年で国公立大学に合格した私が、大学受験で古典を得点源にする勉強方法を4ステップで徹底解説していきます。
ぜひ最後までお読みください。
目次
古典で点数を取るためには?
古典で点数を取るためには、長文が読めるようになる必要があります。主な古典の出題形式として、内容一致問題・正誤問題が出されるからです。
例えば、2023年の共通テスト古典では58%が読解問題の配点となっています。
どんな言語でも、単語と文法でしっかりと土台を作っていくのが最短の道のりになります。そのため、以下のピラミッドのように勉強を進めていく必要があります。
単語と文法で土台を固めたうえで、解釈や長文へと徐々にステップアップしていくのが、古典に限らず言語習得のコツです。
古典の勉強方法を4ステップで解説
- 古文単語を覚える
- 古典文法を覚える
- 解釈を勉強する
- 長文を解く
1: 古文単語を覚える
まずは古文の単語帳を一冊覚えましょう。古文は日本語ですが、単語の意味が現代と異なるものや、現代にはない単語が存在します。
例えば、「いと」や「かたち」があります。
「いと」という単語は現代では使われておらず、初めて知ったという人も多いのではないでしょか。意味は、「とても」で程度が甚だしいことを表します。
一方、「かたち」という単語は現代でも存在し、「四角い形をしている」などのように使われることがあります。
しかし、古文の世界の「かたち」は、容貌や顔だちを表す表現となっています。
また、古文単語には1つの単語に複数の意味を含むものがあります。
英単語では、一つの単語を覚えるだけで大丈夫ですが、古文単語では必ず複数の意味を覚えるようにしましょう。
なぜかというと、全く異なる意味になるものがあるからです。
例えば、「あう」という単語。「会う」という意味以外にも、「結婚する」という意味になります。
以下に、おすすめの古文単語帳を紹介します。
【読んで見て覚える重要古文単語315】
「古文単語315」では、古文において最重要な単語をイラストを用いて詳しく説明しています。
また、単語の由来を記載しているので、より記憶に定着しやすいつくりとなっています。
わたしも受験生時代はこの単語帳を使用していました。
【新・ゴロゴ古文単語】
「新・ゴロゴ古文単語」では、最新の入試動向と学習に合わせて、600語の単語を収録しています。
この単語帳の一番の特徴は、語呂合わせでおぼえることであり、楽しみながら早く覚えることができます。
2:古典文法を覚える
単語と並行して、古典文法を覚えましょう。覚えなくてはならないものとして、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞・助詞や、それらの活用、助動詞の識別などがあります。
古典文法は、インプット用の参考書と、アウトプットの用の問題集で分けて勉強するのをおすすめします。
古典文法は覚えることが多く、インプット用の参考書だけでは実践力が養えないので、問題集でしっかりとアウトプットすることが重要になります。
以下に、インプット用のおすすめ古典文法の参考書を紹介します。
【富井の古典文法をはじめからていねいに】
「富井の古典文法をはじめからていねいに」では、古典文法の初学者に向けて、非常にわかりやすく解説しています。
また、別冊が付属されており、本書で説明した文法について簡潔にまとめてあるので、復習する際に効果的です。
【岡本梨奈の一冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本】
「岡本梨奈の一冊読むだけで古典文法の基本&覚え方が面白いほど身につく本」ではスタディサプリで大人気講師の岡本梨奈先生が、古文を全くできない人でも読めるように、基礎から徹底的に解説している本です。
要点を確認してから問題演習に取り組める構成となっており、インプットとアウトプットが両方できる本となっています。
以下に、アウトプット用の古典文法問題集を紹介します。
【ステップアップノート30古典文法基礎ドリル】
「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」では、古典文法の重要事項が網羅的かつコンパクトに扱われています。
また問題演習がメインなので、入試に必要な古典文法を効率的に定着させることができます。英文法のアウトプット用教材としてはこの一冊を完璧すれば十分です。
3:古文解釈・敬語を勉強する
単語と文法を固めれば、短い文はある程度読めるようになります。しかし、長文となると全く読めなくなることがあります。
それは、主語や文章が省略されるからです。
主語や文章の省略を推測できるようにするために、解釈や敬語の学習をする必要があります。
例えば、古典の世界では上下関係が非常に顕著に表れています。敬語をしっかりと勉強しておけば、誰に対する敬意かを判断し、省略された主語を特定できるようになります。
以下に、古文読解のおすすめ参考書を紹介します。
【富井の古文読解をはじめからていねいに】
「富井の古文読解をはじめからていねいに」では、どんな手順でどのように古文を読解していけばよいのかを、マニュアルで解説してくれる本です。
また、古文常識や作品常識も収録されており、一冊で多くを学ぶことができます。
4:長文を解く
最後に、実際に長文を解いていくフレーズに入りましょう。ここからはとにかくたくさんの古文を読んで、慣れていくことが大事です。
1~3ステップで学んだ、単語・文法・解釈を活用しながら解いていきます。
以下、おすすめの古文問題集を紹介します。
【岡本梨奈の古文ポラリス】
「岡本梨奈の古文ポラリス」では入試問題14題を精選し、詳しく解説してくれる問題集です。
1~3までレベル分けされているので、自分の志望校に合わせて選択しましょう。
【古文上達基礎編 読解と演習45】
「古文上達基礎編 読解と演習45」では、実践問題で基礎から徐々にレベルを上げていき、最終的に共通テスト~中堅大の入試を突破する実力を養うことができます。
読解に必要な古文常識や文法、着眼点も詳しく解説されています。
やってはいけない古典の勉強方法3選
- 単語、文法、解釈を疎かにする
- 長文を解きっぱなしにする
- 現代の言葉と古典の言葉を関連させる
1:単語、文法、解釈を疎かにする
単語、文法は古文を読むうえで最も基本的な土台となります。
そのため、この2つの勉強を疎かにするといつまでたっても古文が読めるようにはなりません。
また、単語と文法を勉強したからといっていきなり長文を読もうとしてもうまく読めないでしょう。それは、正しい読み方の勉強をしていないからです。
そのために、解釈という勉強をするのです。解釈で古文の正しい読み方を学んで土台を作ったうえで、長文に移っていきましょう。
2:長文を解きっぱなしにする
古文の長文を解いて、答え合わせをした後にそのままにしておく人が多いと思います。ですが、解いた後にそのまま放置するのは必ずやめましょう。
読んだ長文を再び読み、自分のわからないところを徹底的に調べていくことが成績アップに最も効果的です。
読んでいるときに分からなかった単語や、文法、問題を分析し、しっかりと復習をするようにしましょう。
3:現代の言葉と古文の言葉を関連させる
古文は日本語で書かれており、多くの場合、現代にもある言葉が出てきます。
そこで古文に出てくる言葉を現代にもあるからという理由で、同じ意味で解釈するのは危険です。
現代の言葉と全く同じ意味の単語も出てくることはありますが、現代の単語の意味とは全く異なるものがあります。
古典を勉強するときは、別言語と考えて取り組むようにしましょう。
古典を解く際のポイント3選
- 主語の省略を補う
- 設問から先に確認する
- 登場人物の関係図を書く
1:主語の省略を補う
古文では多くの主語が省略されます。古文が読めない理由としての多くは、誰が文の主語かを理解できないことにあると思います。
ですので、前後の文脈や敬語を使って、誰が主語なのかを推測し、主語を補うことを強く意識にとめておきましょう。
実際に本文に書きこむのがおすすめです。
2:設問から先に確認する
問題を解くときは、本文から先に読み始めるのではなく、設問から確認することをおすすめします。
古文では文すべてを理解することは非常に困難です。ですので、設問から問われていることを確認することによって、読み取らなければならないことを事前に把握しておくのです。
正誤問題や内容一致問題では、選択肢を見ることによって、ある程度のストーリーの流れを把握することができます。
3:登場人物の関係図を書く
古文には登場人物が複数出てくるものがあります。登場人物とその関係を図で書くことによって、より文章の流れが理解しやすくなります。
古文の問題では多くの場合リード文があるので、余白の部分を使って、登場人物が親子関係なのかや、どちらが上の立場かなどを簡単に図を書くことをおすすめします。
古文常識はやるべきか?
古文常識とは、古文が使われていたころの常識であり、服や身分、イベントなどのことを指します。
結論から言うとやるべきではあるのですが、時間をかけすぎるのはおすすめしません。
私たちが持っている現代の価値観で古文を解こうとすると、誤解や誤読をしてしまい点数を下げてしまう可能性があります。
ですが、直接的に古文常識を問われる問題はあまり出されないので、当時の雰囲気や基礎的な部分を理解できる程度の知識さえ勉強すれば十分です。
和歌・文学史はやるべきか?
和歌に関しては、最近多く出題されているので勉強しておく必要がありますが、優先度は低めです。
単語や文法をしっかり勉強していれば解けることが多いからです。
文学史は出題頻度が非常に低いので余裕がある人は勉強するとよいでしょう。大学によっては文学史を多く出題するところもあるかもしれないので、志望校の過去問を確認してください。
まとめ
今回は、古典の勉強方法について以下の4ステップで解説しました。
- 古文単語を覚える
- 古典文法を覚える
- 解釈を勉強する
- 長文を解く
この4ステップでしっかりと勉強を進めれば、古典を得点源にまで点数を上げることができるでしょう。
ぜひこの記事で学んだことを実践して、志望校合格に向けて頑張ってください。
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